コウノトリ但馬空港
Kohnotori Tajima Airport (TKG)





















但馬空港ターミナルビル

The terminal building of Tajima Airport.












ターミナルビル屋上からみた滑走路。それなりの標高に位置することがわかる。









ターミナルビルの前の岩。
また,ガラスに映っているように,
駐車場には思った以上に車が停まっていた。











20万年前に当地で噴出した火山弾なのである。











但馬空港の側面。谷を埋めるようにして造成されている。











空港敷地の見取り図。空港が県立施設で,
運営が民間という形式であることがわかるが,
その運営会社はおそらく第三セクターであろう。
空港レストランもあるようだが,
わざわざ進んで入る気にはならない価格設定だった。









ターミナルビル内部。乗り入れ会社は日本航空系列の1社のみで,
1日2往復,伊丹との間を飛行している。
もともと,旧日本エアシステムが就航していた。











反対方向。第二次大戦前に円山川河口で遊覧飛行をしていた三菱の飛行機の模型。
みやげ物販売店のほか,奥には軽食コーナーがあった。









敷地内には兵庫県の旅券事務所の出先機関も立地する。













また,航空関連の事業所も立地する。










こちらは飛行機の整備の会社か。










敷地内には登録抹消されたプロペラ機が展示されている。
この日は幼稚園児の一行や,家族連れが来ていた。








2005年5月13日
May 13, 2005

兵庫県豊岡市
Toyo-oka City, Hyogo Pref.



 コミューター空港と銘打って,1994年に開港した,コウノトリ但馬空港。しかし,はっきりいって問題の多い空港である。就航便は1日2往復で,北西の季節風が強くなる冬季の欠航率が高く,カニスキツアーを中心とした観光客集客には重大なマイナスポイントとなっている。開港以来,但馬地方の関係市町村が利用促進のために住民に直接,阪神方面からの観光客に間接的に助成をすることで,何とか集客している。当然役所の出張も空港利用が推進されている。しかし,但馬地方南部から阪神方面へは,但馬空港へ行って飛行機を利用するより,県営の有料道路(播但連絡道路)と中国自動車道路を利用する方が圧倒的に早い。また,伊丹・羽田便に最短で乗り継ぐことで,東京・但馬間を2時間5分で結ぶが,頻繁な利用者は見込めまい。国土交通省の航空輸送統計によると,2003年度の但馬・大阪線の座席利用率は,往復で52.1%に過ぎない。
 この空港は,2往復の伊丹便の他は,ヘリコプターによるチャーター便でのコミュータ交通,記念写真撮影などの航空機運用,そして年に1度の航空祭のための訓練飛行が主な利用と思われる。ターミナルビル内の県の事務所を訪れたが,十数人が事務所に詰めていた。阪神淡路大震災による経済の疲弊で財政再建目前の行政とはとても思えない。管制官や航空会社の職員なども含めて,搭乗率も低い僅か2往復の飛行機の運航のために,いったいどれくらいの投資がなされ,恒常的な経費が発生し,どのくらいの効果があるのだろうか。
 あと5年も経たないうちに,舞鶴自動車道(近畿自動車道舞鶴線)から分岐する北近畿豊岡自動車道が,但馬地方南部の朝来市和田山まで開通し,名前の通り,先々は豊岡まで開通させることであろう。国土交通省豊岡河川国道事務所によれば,同自動車道開通後の豊岡・大阪市役所の所要時間は140分と推測されている。そして,過疎化の進行でさらに人口の減少が予想される但馬地方において,この空港は先々どのような役割を果たし,但馬地方にいかに貢献するのだろうか。先々の夢の跡を思い浮かべて止まない。


MINOLTA α-7, MINOLTA AF24mm F2.8, AF50mm F1.4, AF28-105mm F3.5-4.5
KONICA MINOLTA CENTURIA SUPER 200


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2005年5月21日初版
May 21, 2005 First printed.