洪水常襲地域豊岡盆地
Floodable area, the Toyooka basin




下加陽地区での蔵
Traditional storehouse at Shimokayo district





2004年5月 豊岡市下加陽
May 2004. Shimokayo, Toyooka City.
MINOLTA α-5700i, AF28-105mm F3.5-4.5
FUJI VENUS 400, Program AE.

 極めて低湿な豊岡盆地中央部は,幾多もの円山川の氾濫に見舞われてきた。いわゆる輪中に該当する囲堤が設けられ,堤内でも盛り土をして家々が建てられていた。草取りをしていた年輩の女性に聞いたところでは,囲堤の記憶はないが,出水の度合いに応じて,村域内の山まで走って逃げたこともあったという。
 なお,伊藤(1994)や神戸新聞但馬総局(1970)によると,豊岡盆地の住民を中心とする陳情に答えない県に業を煮やして国に陳情活動を行い,明治期に内務省直轄で治水工事が行われることになったという。

伊藤安男 1994. 『治水思想の風土:近世から現代へ』古今書院,336p.
神戸新聞但馬総局 1970. 『円山川』のじぎく文庫367p.

この地域の地形図へ:(国土地理院地図閲覧サービス)


※追記
 その後の2004年秋に,豊岡盆地で円山川が氾濫し,大きな被害が生じたのは記憶に新しいと思う。


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