和泉の綿織物工場
An old cotton textile factory in Izumi City.




No.1




No.2




No.3




No.4




No.5




No.6




No.7




No.8




No. 9




No. 10




No. 11




No. 12




No. 13




No. 14




No. 15




No. 16


2004年11月16日 大阪府和泉市南部
Nov. 16, 2004. South side of Izumi City, Osaka Pref.

No. 1-2, 16
MINOLTA New X-700, minolta MD Rokkor 50mm F1.4
AGFA CT precisa.

No. 3-15
FUJIFILM TIARA (SUPER EBC FUJINON 28mm F3.5)
FUJI SUPERIA Venus 400, program AE.

和泉市南部を山へ向かって車で走っていると,
飛び出た軸が回転している綿織物の工場が目に入る。
例によって飛び込んで,写真を撮らせて欲しいとお願いする。
一体こんなものを写してどうするのだと女主人は訝しげ。
しかし,在宅だったご子息が某大の工学部の院生とくれば話はトントン拍子。
「教養でN先生の人文地理は履修した?泉州の綿織物の話があったでしょ?」

お母さまのご説明付きで撮影させて頂いたのであった。

No. 1 府道沿いの綿織物工場
No. 2 建物から飛び出た軸。
No. 3 小さな綿織物機械が並ぶ工場内部。内部はほこりっぽい。
No. 4 天井に伸びるシャフトにベルトが掛けられ,機械が動く。外に飛び出ていた軸は天井に据え付けられたモーターによって回転させられ,綿織物機械を動かしているのだ。
No. 5 横糸がなくなって止まっていた織る作業が中断していた機械とお母様。
No. 6 箱に用意してある横糸をセットする。これをシャトルと呼ぶと専門家から教えてもらったことがある。この横糸の入ったシャトルがNo. 6の写真の織られた布の右端にある細長い茶色の筒の部分を左右に往復して,布が織られていくのだそうだ。
No. 7 作業場の入口の部屋で動いていたシャトル用の横糸を巻く機械。縦糸も横糸も,専門業者から購入する同じ糸を使うそうだが,シャトルに入れる必要から,専用の小さな軸に別途巻き取る必要があるのだ。
No. 8 機械を反対側から見る。
No. 9 縦糸のリール。このリールで購入されてくる。
        Reels of yarn
No. 10 奥にある筒が織られたままの布,それを手前のような状態に裁断して誂える。
         The products
No. 11 織ってたたむ機械。
No. 12 別室にこのような状態で積んでおくようだ。なお,この布が何に使われるかはわからないと言われていた。
No. 13 お母様がお嫁入りする前までは寄宿生の従業員もいたそうだ(おそらく第一次石油危機まで)。
          They had some workers until maybe the 1st Oil Crisis.
No. 14 工場内に設けられていた従業員の寄宿部屋。
          A lodging room for worker.
No. 15 工場隅の古い機械。かつてはシーツなども織ることができる大型の機械ばかりだったそうだが,時代の流れとともに小型の機械を導入し,縮小しながらもなお生産を続けているとのこと。従業員もいなくなり,かつては生産の主軸であったお父様は外に稼ぎに行くようになり,朝と夜に機械のセッティングをするのみである。当然息子さんに継がせることもないという。日中,お母様が横糸の継ぎ足しの作業を行うために行っているようなもので,ほとんど利益は出ず,ある程度の年代に達しているお母様が,パートに行く代わりに操業を続けている程度であるという。


2004年12月4日初版


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