研究発表

兵庫県関宮町熊次地区を事例としたスキー観光地域における生活用水・排水システムの展開

関西大学文学部地理学研究会第70回例会(於吹田市民会館,1999年12月)

 兵庫県関宮町のうち,スキー観光地域の全11集落の生活用水・排水システムの変容を,聞き取りと現地調査から明らかにし,当該地域の主たる産業の変化との関連から変容の要因を考察した。その結果,低コスト,水源の水質が良好なことなどを要因として,スキー観光集落では民宿経営が上水道施設の町営化を遅らせ,集落水道を保持することにつながっている可能性を指摘した。一方,民宿経営が単独処理浄化槽の普及を早めたが,その後生活雑排水をも処理する合併処理槽には更新されず,同町ではスキー観光地区を中心に水域の汚染が進行したことを明らかにした。



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