東アジア外交史料のデジタルアーカイブ化に関する研究
(2015年度 神戸学院大学研究推進費)
著書
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単著
『王権の確立と授受――唐・古代チベット帝国 (吐蕃)・南詔国を中心として』
汲古書院、2003年
博士論文を中心に、7世紀から10世紀にかけてアジアに成立した国々におけるその王権のありようと交流・影響について権力・権威の象徴を中心に考察し、当時多くの国々が多民族国家として成立した背景について、他国の権威の借用や新たな儀式制度の導入が大きな役割を果たしたことを明らかにした。それは強大化した国が大量の異民族・異文化を自国内に抱有し、そのような状況の下で自己の王統を守るためには必然的に導き出される法則だとした。 -
共著
『Old Tibetan Documents Online Monograph Series Vol.Ⅰ Tibetan Documents from Dunhuang』
東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所、2007年
COE「アジア書字コーパスに基づく文字情報学の創成」の「古代チベット語資料オンライン」Old Tibetan Document Online(OTDO)の成果の一部である。文書数が増えたため、第三巻や第四巻のように索引とはならず、語彙検索・音節検索はホームページでおこなうことになった。しかし、テキスト全体は本書がカバーする。また、書誌情報をより詳しく掲載している。
(共著者)今枝由郎、武内紹人、星泉、大原良通、石川巌、岩尾一史、西田愛、Brandon DOTSON -
共著
『Choix de Documents Tibetains conserves a la Bibliotheque Nationale』
Tome IV
東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所、2001年
プロジェクト名「アジア・アフリカ諸語の電子辞書の構築」のサブプロジェクトで、ほぼ100年前に発見された敦煌チベット語文書の釈文と検索表。古チベット文は難解な単語が多く、解読が困難である。そこで、それらの単語の用例を一覧表として示すことにより、意味を推察しようとするものである。この巻では、非仏教宗教文書が中心である。
(共著者)今枝由郎、武内紹人、星泉、石川巌、大原良通 -
訳書
『中国儒教社会に挑んだ女性たち』
大修館書店、2009年
李貞徳氏の『公主之死』(三民書局、2001年)の翻訳である。六朝時代に起きた夫婦間暴力を中心に、皇帝権力、ジェンダー、家庭内暴力と中国古代の法律のあり方を儒教思想の影響とともに解く。日本人になじみのない時代であり、時代説明を付け加えた。
論文
- (翻訳)徐 世虹「中国古代法律文献概説」神戸学院大学人文学部紀要 (40)、2020年3月
- (翻訳)徐 世虹「中国における歴史研究とデジタル資料」神戸学院大学人文学部紀要 (36)、2016年3月
- (共著)田中美佐、大原良通「『封氏聞見記』及び『唐国史補』に見える陸羽資料の訳注と解説」近畿大学短大論集 40(1)、2007年12月
- (共著)田中美佐、大原良通「『新唐書』にみえる陸羽資料の解説及び訳注」近畿大学短大論集 39(1)、2006年12月
- 「八世紀中葉における吐蕃の対南詔国政策」日本西蔵学会会報 (48)、2002年10月
- 「鉞と旄を持つ武王」関西大学博物館紀要 (6)、2000年3月
- 「古代チベットの即位式」日本西蔵学会会報 (44)、1999年3月
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上井久義 民俗学写真館へのリンク