表現言語論講座
表現言語論方法論I(J)
教授 | 黒木 祥子 |
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教育目標 |
『雨月物語』を読解して、上田秋成の創作方法を探る。 |
授業内容 | 中国の明清時代の白話小説を、舞台を日本に移した翻案小説が、江戸時代後期に大流行した。日本古来の物語にはない、話の構成力やスケールなどが、作家の創作欲をそそったのであろう。『雨月物語』は、その中の傑作であるが、作者の上田秋成は国学の研究者でもあり、日本の古典にも精通していた。白話小説は、本来大衆向けの講談であり、ストーリーの面白さはあっても、人物の心理描写などに深いものはない。そこに秋成の個性や、日本古典の引用が絡んで、原話とは全く異なった作品が出来上がっている。『雨月物語』のもとになった白話小説と、日本の古典などと比較していくことによって、秋成の創作方法を研究する。また、現代の注釈書や研究書の解釈を比較して、その違いと理由を考えてみる。 |
表現言語論方法論I(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
現代小説が抱える様々な問題点や困難について概観する。 |
授業内容 | アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている重要な項目を手がかりにして、現代小説がかかえる問題点について概観し、考察の対象とする。 |
表現言語論方法論I(G)
教授 | 田中 勝 |
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教育目標 |
20世紀ドイツ文学が目指したもの |
授業内容 | 表現言語方法論、特にドイツ文学を中心とした方法論について考えたい。文学の方法論という場合、(1)作品の背景の面から見ていく場合、(2)作家自身の面から見ていく場合、(3)読者の立場から見ていく場合、(4)他の文学作品との関係で見ていく場合、そして(5)作品自身に内在するものから見ていく場合といった方法が考えられるが、この授業では、フランツ・カフカを取り上げ、上記のような観点から文学作品のあり方を考えてみたい。 |
表現言語論方法論II(J)
教授 | 植村 眞知子 |
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教育目標 |
平安時代の作り物語創作の状況を考える。 |
授業内容 | 平安時代に数多く制作されたはずの短編物語は、『堤中納言物語』に収録された10編以外には現存しない。その中で「逢坂越えぬ権中納言」のみが、成立年・作者などが明らかな作品である。この作品の成立の場を考え、また、他2・3編の作品を取り上げて、短編物語の特徴を考える。そこから現存する『源氏物語』などの成立した状況を探っていきたい。 作品読解に必須の基礎史料の調べ方や取り扱い方法をできるだけ取り入れて、古典を自分で考えながら読むことを目指したい。 |
表現言語論方法論II(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
表現言語論方法論Iに引き続き、現代小説が抱える様々な問題点や困難について概観する。 |
授業内容 | アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている重要な項目を手がかりにして、現代小説がかかえる問題点について概観し、考察の対象とする。 |
表現言語論方法論II(G)
教授 | 南森 孚 |
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教育目標 |
ドイツの小説家トーマス・マンの初期短編小説における「市民と芸術家」について考察し、トーマス・マンの文学の出発点を明らかにして行く。 |
授業内容 | トーマス・マンの初期の短編小説である「Tristan」(『トリスタン』)を取り上げ、この二作品における「市民」と「芸術家」の対立命題について考察していく。「Tristan」の主人公 Detlev Spinell と Gabriele の心の動きから、「生」と「死」についても考えていきたい。 |
表現言語論特殊講義I(J)
教授 | 植村 眞知子 |
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教育目標 |
『源氏物語』の中でも、続編「宇治十帖」は現代人にも理解しやすいと言われる。登場人物の心理描写が正編よりも一層こまやかとなり、浮舟をめぐる男二人(薫と匂宮)のそれぞれの愛情や思惑、またこの二人に対する浮舟の内面の葛藤などは現代小説にも通じるところがある。千年前の物語世界を綿密に読み解きたい。 |
授業内容 | 表現言語論特殊講義II(J)と連続させて通年で、「浮舟」の巻を読む。作品読解に必須の基礎資料の調べ方や取り扱い方、また、できるだけ緻密に古典テキストを読み解いていく方法も併せて講義する。 |
表現言語論特殊講義I(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
短編小説の構造と特色について理解を深める。 |
授業内容 | アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの短編小説(英文)を読み、そこに提示されている独自な人間観察のありようを手がかりにして、短編小説の構造と特色について理解を深める。 |
表現言語論特殊講義I(G)
教授 | 田中 勝 |
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教育目標 |
ユダヤ民族と文学の関係を探る |
授業内容 | カフカや、ハイネはユダヤ人であった。そして作家でもあった。この事は何を意味するのか。それはユダヤ人としての宗教的・民族的アイデンティティーと作家としての個人的アイデンティティーの両義的立場を意味する。国を喪失したユダヤ人にとって民族的アイデンティティーへの思いは、国家というバリアに守られ安閑として過ごす我々には創造を絶するものがある。カフカにしても、ハイネにしてもその二つのアイデンティティーの中で常に身を引き裂かれる思いで葛藤を繰り返してきた。しかし彼らは作家としての道を選んだ。 この授業ではカフカのユダヤ人作家としての上記のような側面にスポットを当て民族性と文学の問題を考えてみたい。 |
表現言語論特殊講義II(J)
教授 | 植村 眞知子 |
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教育目標 |
『源氏物語』の中でも、続編「宇治十帖」は現代人にも理解しやすいと言われる。登場人物の心理描写が正編よりも一層こまやかとなり、浮舟をめぐる男二人(薫と匂宮)のそれぞれの愛情や思惑、またこの二人に対する浮舟の内面の葛藤などは現代小説にも通じるところがある。千年前の物語世界を綿密に読み解きたい。 |
授業内容 | 表現言語論特殊講義I(J)と連続させて通年で、「浮舟」の巻を読む。作品読解に必須の基礎資料の調べ方や取り扱い方を含めて、できるだけ緻密に古典テキストを読み解いていく方法を併せて講義する。 |
表現言語論特殊講義II(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
短編小説の構造と特色について理解を深める。 |
授業内容 | 表現言語論特殊講義Iに引き続いて、アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの短編小説(英文)を読み、そこに提示されている独自な人間観察のありようを手がかりにして、短編小説の構造と特色について理解を深める。 |
表現言語論特殊講義II(G)
教授 | 南森 孚 |
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教育目標 |
ドイツの小説家であるトーマス・マンが考えた「ドイツ人とその精神」について考察し、ドイツを理解する。 |
授業内容 | ナチスに追われてアメリカに亡命していたトーマス・マンが、1945年5月、第二次世界大戦でのドイツの降伏直後に行った講演「Deutschland und die Deutschen」(『ドイツとドイツ人』)を手がかりに、トーマス・マンの考えるの「ドイツ」とはどの様な国なのか、ドイツ人の精神構造はどの様なものか考察していく。 |
表現言語論演習I(J)
教授 | 中山 文 |
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教育目標 |
現代日本の女性小説を読む。文学衰退の時代と呼ばれてずいぶん日が経つ。本当にそうなのだろうか。文学ゼミでも卒論として取り上げられる作家や作品は変化したが、文学好き小説好きはいまもちゃんと存在している。ではその中で、日本の女性像はどのように変化しているのか?この授業では、特に現代の若い女性作家を取り上げる。20歳も過ぎると人には自分の好みがはっきりしてきて、なかなか他人の好みに合わせて小説を読んだりしなくなるものだ。この授業では、ゼミ生同志が推薦した現代日本の「女性文学」を全員で読み、感想を語りあう。最終的にはそれぞれが「現代の日本女性文学」のテーマで、レポートを仕上げる。 |
授業内容 | 第1回 導入 自己紹介、授業の進め方の説明 |
表現言語論演習I(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
現代文学の基本的な問題点について理解を深める。 |
授業内容 | アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている様々な問題点を手がかりにして、現代文学が抱える課題や困難について理解を深める。 |
表現言語論演習I(G)
教授 | 田中 勝 |
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教育目標 |
F・カフカの初期作品を巡って |
授業内容 | プラハのドイツ系ユダヤ人の長男として生まれたカフカは、プルースト、ジョイスらとともに20世紀文学の最も重要な開拓者の一人である。第2次大戦中から戦後にかけてほとんど無名に近かったカフカは、戦争によって露になった人間存在の本質的な脆弱性を予言的に洞察していた作家として全世界の注目を浴びるようになった。但し、その作品に対する解釈は決して一義的ではない。神学的解釈、実存的解釈、深層心理学的解釈等、多種多様な解釈がなされている。いずれにせよ、これらの解釈は彼の作品のはらむ謎の深さに由来するものであろう。 当授業では、このカフカの作品を購読しながら、彼の作品の年代を追って上記の多義的カフカ解釈について考えてみたい。まずは1912年に書かれた短編 Das Urteil『判決』を読みます。 |
表現言語論演習II(J)
教授 | 黒木 祥子 |
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教育目標 |
近松門左衛門『平家女護島』を読解する。 |
授業内容 | 近松の時代物浄瑠璃『平家女護島』は、「平家物語」を世界としている。現在はその二段目の切「鬼界島」だけが文楽・歌舞伎で上演されるが、そこは謡曲「俊寛」を直接の典拠としている。平家・謡曲・浄瑠璃を比較し、その表現の違い、人物像の違いなどから、時代の好みや人間観の違いなどを探ってみる。 |
表現言語論演習II(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
現代文学の基本的な問題点について理解を深める。 |
授業内容 | 表現言語論演習Iに引き続いて、アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている様々な問題点を手がかりにして、現代文学が抱える課題や困難について理解を深める。 |
表現言語論演習II(G)
教授 | 南森 孚 |
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教育目標 |
小説の登場人物には、そのモデルとなった実在人物がいる。ドイツの小説家トーマス・マンの作品の中の登場人物とそのモデルとなった実在人物との関係について考察し、表現方法について学ぶ。 |
授業内容 | トーマス・マンが登場人物のモデル問題について取り組んだ論文「Bilse und ich」(『ビルゼと私』)を手がかりに、この両者の関係について考えていく。 |
表現言語論演習III(J)
教授 | 中山 文 |
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教育目標 |
話劇は清朝末期の近代化とともに中国に伝えられた舶来品で、07年は中国話劇百周年にあたっており、多くの資料が出版された。近代民主革命と民族革命のうねりの中、進歩的知識人は国家と人民を救うための手段として話劇を導入した。中国現代史において話劇が果たした役割を、作品に即して明らかにしたい。 中国において「演劇」がもつ特殊性の原因を歴史的事情から理解し、作品を鑑賞して感動を共有する。 キーワード:話劇 近代化 リアリズム 新時期 |
授業内容 | この授業では理論や歴史の知識を基礎にすえながら、実際に演劇作品を観て、自分なりの感動を得ることを目標とします。また、話劇100年を記念して出版された劇作集から必要な作品を抄訳。映画に字幕として入れる作業をしてみます。 |
表現言語論演習III(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
現代文学の基本的な問題点について理解を深める。 |
授業内容 | 表現言語論演習IIに引き続いて、アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている様々な問題点を手がかりにして、現代文学が抱える課題や困難について理解を深める。 |
表現言語論演習III(G)
教授 | 田中 勝 |
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教育目標 |
F・カフカの中期作品を巡って |
授業内容 | カフカには少々自虐的な性格が潜んでいて、それが例えば『判決』のような作品となっていると言える。この事は、人間の性格という点に限ってみるなら、マイナスの要素になるが、しかし彼はそれを逆手にとってむしろプラスの方向に変えている。それが『流刑地にて』(1919年)である。彼はこの作品において、彼の自虐性をしつこく前面に出すことでむしろそれが自己の個人的な問題だけではなく、時代の特殊な問題をも浮かび上がらせる結果ともなっていると言える。 この演習では『流刑地にて』を通して、カフカのマイナス思考からプラス思考へと変わっていく過程の中で、カフカが時代とどう関わっていたかを考えてみたい。 |
表現言語論演習IV(J)
教授 | 黒木 祥子 |
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教育目標 |
平家物語研究の現状を知る。 |
授業内容 | 平家物語の虚構論。院政期末の政争・源平の争乱については、しばらく前まで、『愚管抄』や『玉葉』や『吾妻鏡』などがおもに使われていたが、その他の公家日記が公刊され、歴史的事実の解明が進んできている。それらとの比較を実際におこなって、虚構部分を解明し、平家物語の意図を考察してみる。 |
表現言語論演習IV(E)
教授 | 久保田 重芳 |
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教育目標 |
現代文学の基本的な問題点について理解を深める。 |
授業内容 | 表現言語論演習IIIに引き続いて、アイルランド出身の小説家フランク・オコナーの小説論(英文)を読み、そこに提示されている様々な問題点を手がかりにして、現代文学が抱える課題や困難について理解を深める。 |
表現言語論演習IV(G)
教授 | 南森 孚 |
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教育目標 |
ドイツの小説家トーマス・マンは、二度のドイツが引き起こした「世界大戦」を経験している。そうした経験を踏まえてトーマス・マンは1950年4月に「The Years of my Life」と題して講演し、それまでの人生を振り返って語っている。これを手がかりに、トーマス・マンが生きた時代のドイツについて考察する。 |
授業内容 | 上記の「The Years of my Life」は、同年ドイツ語で「Meine Zeit」(『私の時代』)というタイトルで出版されている。この作品を読み、トーマス・マンとその諸作品、およびその時代背景などを理解していく。 |